統計学とは

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この記事では、「統計学とはそもそもどのような学問なのか」、「どのような場面で使われているのか」ということについてまとめました。

統計学とは

統計学とは、ある1つの群のデータに対してその性質を調べたり、あるいは手持ちのデータからもっと大きな未知のデータや未来のデータを推測するための学問です。

我々は、この情報化が進む社会の中で、様々な情報(データ)を得ることが出来ます。しかし、データはそのままでは理解しにくく、役に立たないものもあります。それらのデータは、分かりやすい表現に置き換えて、初めて理解できるものに変わりますデータを活用するために必要なのが統計学です。

「日本人の身長とアメリカ人の身長を比べる」ことを例にとって考えます。日本人とアメリカ人の伸長をそれぞれ調査してみたとします。

ここで、「日本人の身長」と「アメリカ人の身長」をわかりやすく比較する表現として算出した代表的な値が「平均身長」です。

それぞれのデータでは比較しにくいですが、平均身長を比べてみると「アメリカ人の方が日本人より平均で5cm身長が高い」という示唆が得られます。

このようにデータをわかりやすく表現することが統計学の基本です。

統計学の種類

代表的な統計学は、以下の3種類です。

記述統計学
あるデータに対して、そのデータの特徴をより簡単にわかりやすく表現する。

推計統計学
限られた標本から調査したい母集団全体の特徴を推測する。

ベイズ統計学
標本を必ずしも必要とせず、データ不十分でも何とかして確率を導く。

詳細については、以下の記事を参考にしてください。
記述統計学と推計統計学
ベイズ統計学とは

近年、統計学が注目を浴びている理由

統計学は近年になってますます注目を浴びるようになりました。その理由は、コンピューターの発展が大きく関係しています。

統計学という学問は遠い昔からありましたが、解析するには人間が紙で計算をする必要があり、膨大な労力と時間が費やされていました。そのため実際には今ほど役に立たず、学問の発展も滞っていました。

しかし、コンピューターの登場し、計算処理能力が向上したことにより、統計学が急激に注目され始めました。

最近では「ビッグデータ」や「データサイエンス」という文脈で注目度が上がっています。コンピューターの進化により、膨大な計算を短時間で処理できるようになったことで、膨大なデータから様々な分析を行えるようになりました。ここ数年で、統計学を使う場面は飛躍的に多くなりました。

特にビッグデータが経営やマーケティング、AIに多大な成果をもたらしたことが、それを強く後押ししました。これまで、人の感覚値によることが多かった分野においても実際のデータに基づいた統計的分析をすることで確実な成果を生むようになりました。

統計学のさらなる発展

統計学は近年急激に注目されている学問です。義務教育課程や高等学校で統計を学ぶカリキュラムが追加されたり、各大学でもデータサイエンスを学ぶ学部が設立されたりと様々な取り組みが実施されています。

これから統計学を学びたいと考えている皆様は、統計の有用性を認識しながら学習を進めていきましょう。

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カテゴリ: 統計学の基礎