2016/11/27
2020/04/14
条件付き確率とは?定義とわかりやすい解説
高校数学でも勉強する概念で条件付き確率(conditional probability)というのがあります。条件付き確率は統計学を学習する上でも頻出なので、ここで解説しておこうと思います。
条件付き確率とは?
条件付き確率とは、「ある事象が起こったという条件(前提)の下で別の事象が起こる確率」を指します。例えば、「事象Aが起こった上で、事象Bが起きる確率」をAにおけるBの条件付き確率、などと言います。
さらに具体例を出しますと、「とある高校でランダムに取り出した生徒の一人が、男子生徒であったときに、運動部に入っている確率」というのは、条件付き確率の一種です。
条件付き確率の定義
事象A(条件となる事象)が起こった上で、事象Bが起きる確率は、式で書くと\(P(B|A)\)と表し、その確率は、
$$P(B|A) = \frac{P(A \land B)}{P(A)} $$
によって定義されます。
事象A,Bが独立なとき
事象A,Bが独立なとき、条件付き確率は条件に左右されることなく、もとの確率を取ります。つまり、事象A,Bが独立ならば
$$ P(A|B) = P(A) $$
$$ P(B|A) = P(B) $$
となるということです。このことは、条件付き確率の定義の式からも明らかであり、二つの事象が独立なときは、\(P(A \land B) = P(A)P(B)\)が成り立つので、
$$ P(A|B) =\frac{P(A \land B)}{P(B)} =\frac{P(A)P(B)}{P(B)} = P(A) $$
となることからも確認できます。
事象A,Bが排反であるとき
事象A,Bが排反であるとき、事象Aと事象Bは同時に起こりません。よって\(P(A \land B) = 0\)なので条件付き確率もまた
$$P(A|B) =\frac{P(A \land B)}{P(B)} =\frac{0}{P(B)} = 0$$
より、0になります。
COMMENT
-
中原繁樹 2017.10.1 2:40 AM
間違っておりましたら大変申し訳ありませんが、「条件付き確率」の項目で、「事象A、Bが独立なとき」の第3式の左辺は P(A|B) ではなく、P(B|A) ではありませんか。また、その右辺は P(A) ではなく P(B) ではないでしょうか(分母が P(A) のため、そこの等式が成立しないように思います)。同様に、「事象A、Bが排反であるとき」の等式も左辺の変更がいるように思います。
-
IMIN 2017.10.2 11:48 AM
ご指摘ありがとうございます。
ご指摘の通りでしたので、訂正させていただきました。
中原繁樹 2017.10.1 2:40 AM
間違っておりましたら大変申し訳ありませんが、「条件付き確率」の項目で、「事象A、Bが独立なとき」の第3式の左辺は P(A|B) ではなく、P(B|A) ではありませんか。また、その右辺は P(A) ではなく P(B) ではないでしょうか(分母が P(A) のため、そこの等式が成立しないように思います)。同様に、「事象A、Bが排反であるとき」の等式も左辺の変更がいるように思います。
IMIN 2017.10.2 11:48 AM
ご指摘ありがとうございます。
ご指摘の通りでしたので、訂正させていただきました。