共和分について分かりやすく解説!

 2019/02/13    時系列分析    

この記事では共和分について解説していきます。

共和分は現実世界でも応用される概念です。例えば、金融の世界では共和分を活かした株のトレーディング戦略が存在します。

今回はそんな共和分について学んでいきましょう。

共和分

共和分とは

まず共和分がどんな統計的性質を持っているかについて確認していきましょう。

 

二つの単位根過程\( \ x_t, \ y_t\)の線形和\( \ x_t + \beta{y_t} = z_t\)が定常過程に従う時、この二つは共和分の関係を持つ。

また線形和\( \ x_t + \beta{y_t} = z_t\)が定常過程に従うような\( \beta \)が存在するとき、二つは共和分の関係にあるという。

 

単位根過程とはどんな確率過程であったでしょうか。

単位根過程は原系列\( y_t \)が非定常過程で、差分系列\( \ y_t - y_{t -1} = {\Delta}y_t \)が定常過程に従う時系列データを指すのでしたね。例えばランダムウォークも単位根過程の一つです。

共和分の条件

すべての単位根過程のペアについて、線形和\( \ x_t + \beta{y_t} = z_t\)が定常過程になるような\( \beta \)が存在するのでしょうか。

自然に考えると二つの単位根過程の線形和\( \ x_t + \beta{y_t} = z_t\)のほとんどは非定常過程に従うと想像できます。なぜなら二つの単位根過程がどちらも非定常過程であるからです。

そう考えると単位根過程のペアに対していつも理想的な\( \beta \)が存在するとは到底思えません。

では数式を交えながら、どのような単位根過程のペアが共和分の関係になるか確認していきましょう。

 

\( x_{t} = w_{t-1} + \varepsilon_t \)

\( y_{t} = -\displaystyle \frac{ 1 }{ \beta }{w_{t-1}} + \zeta_t \)

\( w_t \)は単位根過程に従う。また\( \varepsilon_t ~ iid(0, 1)、\zeta_t ~ iid(0,1)\)に従う。

 

この時、単位根過程の線形和は以下のように表される。

 

\( x_{t} + \beta{y_{t}}= \varepsilon_t + \beta{\zeta_t} \)

 

上記の式変形を見ると、単位根過程の線形和\( \ x_t + \beta{y_t} = z_t\)が右辺における二つの攪乱項の和によって表されていることが分かります。二つの攪乱項の和は定常過程に従います。

確かに二つの単位根過程\( \ x_t + \beta{y_t} = z_t\)が定常過程に従っていると確認できました。

 

上記の二つの単位根過程の例を見ると、うまく単位根過程が消せるような\( \beta \)が存在するときに共和分の関係があると分かります。

これが共和分過程の定義でしたね。

まとめ

今回の記事は共和分について解説してきました。

共和分を用いた株のトレーディングに興味のある方は「共和分 ペアトレーディング」で検索してみるといいでしょう。

二つの単位根過程の間に共和分の関係があるか検定したいときは共和分検定を用いるとよいでしょう。

今回も沖本さんの「経済・ファイナンスデータの計量時系列分析」を参考にしました。

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