母集団と標本の違い

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この記事では、統計学を勉強していくうえでよく耳にする標本と母集団について解説します。

母集団と標本

母集団とは、統計対象となる全ての集合を指します。
標本とは、母集団から抽出した部分集合を指します。

母集団と標本の関係

全数調査と標本調査

統計調査を行うときには、対象とする集団の要素全てに対して調査を施す全数調査と、一部だけを調査して全体を推測する標本調査があります。
より正確なのが全数調査だということは言うまでもありませんが、実際には標本調査の方がよく用いられています。
例えば、国勢調査は全数調査であり、テレビの視聴率は標本調査の結果です。

調査方法

説明

全数調査

対象とする集団の要素全てに対して調査

国勢調査

標本調査

一部だけを調査して全体を推測

テレビの視聴率調査

標本の無作為抽出

標本調査を実施する際、公平な調査をするためには、母集団から各要素を等しい確率で選ぶ必要があります。
例えば、全国の運動能力について調査するために標本を選ぶ際、地域や性別、年齢が偏っていると、母集団である全国の高校生の学力をうまく推定することが出来ません。

母集団からランダムに標本を抽出する際によく用いられる手法として無作、乱数表を用いた無作為抽出法(random sampling)があります。

また、偏った標本を抽出しないように、以下のような手法もあります。

手法

説明

層化抽出法(層別抽出法)

母集団をあらかじめいくつかの層(グループ)に分けて、各層から無作為に抽出する方法

クラスター抽出法(集落抽出法)

母集団を複数のクラスターに分け、クラスター群から無作為にクラスターを抽出し、抽出したクラスタ内で全数調査を実施する方法

多段抽出法

母集団をグループに分け、そのグループ群から無作為抽出でさらにグループを選ぶ操作を繰り返し、最終グループから調査対象を無作為抽出する方法

系統抽出法

連番をつけたリストを作成し、1番目の調査対象を無作為に選んだ後、2番目以降の調査対象を一定間隔で抽出する方法

母集団と標本で数式に使われる文字の違い

統計学において、母集団と標本では文字式で使う文字も下図のように分けられています。

母平均: μμ
母分散: σ2σ^2
標本平均: xx
標本分散:s2s^2

カテゴリ: 統計学の基礎

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